西アジアのOPECとイスラム教
高校入試で西アジアといえば,
石油輸出機構OPEC,砂漠,
イスラム教あたりが出題される
可能性が高いです。
今回は,世界の宗教のイスラム教
を学びつつ,西アジアに注目します。
それでは,はじまりはじまり~!
クイズもあるよ!
クイズ!世界のイスラム教
早速クイズです!
チャレンジしてみて!
ヒントもあるよ!
正解は②番!
2023年では1位はキリスト教。
2位がイスラム教です。
現在,イスラム教の信者は増加中!
数十年後には,世界1位になるのではと
言われています。
この円グラフでも,
キリスト教とイスラム教の差は
小さいね。
他にも西アジアの記事があるよ!
キリスト教を学びたい方は
こちらがオススメ!
クイズ!イスラム教の分布
画像は,
イスラム教を主に信仰している国家
を色づけしています。
西アジアや中央アジアだけでなく,
意外にも東南アジアのインドネシアや
マレーシアなどもイスラム教を
信仰している人口割合が多い国家です。
アフリカ大陸の北も
イスラム国家が多い!
ちょうど,サハラ砂漠あたりですね。
地中海に接している国も多いね!
興味深いのは,
イスラム教に囲まれた
インドのヒンドゥー教の存在感。
インドの右側のバングラデシュは
イスラム国家です。
インドのヒンドゥー教は,
世界の割合で言えば世界3位です。
イスラム国家に囲まれている
インドってすごいよね!
さて,振り返りのクイズ!
イスラム教を
信仰している人口が多い国は
西アジアだけでしょうか?
答えは,上の記事や資料で確認しよう!
西アジアだけじゃないよね!
西アジアの環境や特色
西アジアといえば,
乾燥帯,砂漠のイメージ。
みなさんもあるのではと。
乾燥に強いラクダなどの家畜と
移動しながら生活する遊牧(ゆうぼく)
が見られます。
雨が少なくて乾燥している地域の
特徴です。
イスラム教のおこり
6世紀ころです。
アラビア半島のメッカに生まれた
ムハンマドさんは,
あるとき,
唯一の神であるアッラーの
お告げを受けたとして
イスラム教を始めました。
唯一の神アッラーのお告げは
聖典コーランにまとめてあります。
コーランには,信者の生活だけでなく,
政治や経済活動を定める法としての役割
もあります。
クイズ!聖地メッカはどこ?
さて,ここでクイズ!
イスラム教の聖地メッカ。
ムハンマドさんが生まれた場所です。
それはどこにあるのでしょうか。
ヒントもあるよ!
探してみてね!
おまけクイズもあるよ!
正解は,
サウジアラビアにあります。
聖地メッカの場所以外にも,
エジプトの世界最長のナイル川,
地中海,黒海,カスピ海,
そして石油が採れるペルシア湾!
高校入試対策だけでなく,
定期テストや実力テスト対策にも。
チェックしておいて損はありません。
次の画像は,
聖地メッカにある,
カアバ聖殿!
イスラム教の信者たちは,
一生に一度はここへ巡礼(じゅんれい)
する義務があります。
歴史の教科書では,
カーバ神殿と書いてあるかも!
どちらでもOK!
そもそも日本語じゃないからね。
イスラム教のきまりごと
イスラム教には決まりごとがあります。
いくつか紹介します。
女性は肌を見せてはいけない,
豚肉を食べない,などは
定期テストに出やすいですね。
鶏肉なら,
ちゃんとイスラム教のルールで
処理されていればOK!
ちなみに,牛肉を食べないのは
ヒンドゥ―教です。
ヒンドゥー教では,
牛は神聖な動物として崇拝されています。
イスラム教では,お酒もダメみたい。
酔っぱらって,1日5回のお祈りを
忘れちゃうから,だそうです。
ちなみに,
モスクという礼拝堂がこちらです。
丸型のドームが特徴。
ここで,聖地メッカに向けて
1日5回,お祈りをします。
クイズ!西アジアの住居の特色は?
ではここでクイズ!
早速チャレンジしてみよう!
ヒントもあるよ!
画像は,
オマーンの伝統的な住居です。
左下に地図もあるよ。
住居にはどんな特色があるか,
説明してみよう!
正解例を紹介します。
砂漠の大量の砂を用いて作った
日干しレンガ,でお家を作ります。
一般的には木材で家を建てますが,
砂漠では木材を入手するよりも,
そこら辺の砂漠の砂を使う方が楽です。
乾燥してるので日干し。
雨も少ないので,これでOK。
次に日差しが強いので,全体的に白。
外は暑いし砂嵐とかもあって,
窓は小さめです。
まとめると,
日差しが強く乾燥している地域のため,
白色の日干しレンガを使った住居が多く,
窓を小さくして日差しを防いでいる。
最近は,新しくカラフルな家も
増えているそうですよ。
次の画像は,
砂漠の中のオアシスです。
砂漠でもオアシスがあれば,
貴重な水も豊富なため
農業ができます。
イスラム教とOPEC加盟国
次の画像は,西アジアです。
主にアラビア半島の話です。
ペルシア湾があるのですが,
そこで石油がたくさん採れます。
とにかく石油が採れる。
安定して輸出できる
くらいには採れる。
これ超重要です!
日本が西アジア諸国に
石油を頼りきっている
大きな理由にもなっています。
ペルシア湾ときたら石油。
テストにもよく出るよ!
色付けされた国々は,
石油輸出国機構OPECの加盟国です。
まるで,石油が採れるペルシア湾を
守るように展開されています。
そりゃもう必死になるよね…
ところで,西アジアあたりを
「中東(ちゅうとう)」と
呼ばれることがあります。
これは,基準がヨーロッパに
なっているからです。
ヨーロッパから見たら,
西アジアは東だからね!
日本なんて
極東(きょくとう)だよ!
最も東にある,という意味です。
そもそもOPECとは。
そもそもOPECとは。
それは,
石油産出国が
①経済発展をめざすこと,
②自らの利益を守ること,
を目的として,1960年に結成!
OPECでは,
石油の価格や生産量を
決めています。
特に,日本はOPECに頼りっきりですから,
この価格に上下によって,
日本は常にあたふたしてます。
資源のない日本は,
OPECに逆らえません。
例えば,石油の値段が上がれば
ガソリン代が高くなって,
輸送費も上がって。
その分だけ物価上昇。
そうしたら,日本は・・・
もう悪い予感しかしないよ!☆
もう少しだけ・・・・
安く石油を売ってくれないかなあ。
日本人共通の願いです。
でも,石油はOPECにとって,
最強にして唯一の商品であります。
逆を言えば,
OPEC加盟国たちには,
石油しかないのです。
しかも有限。
ちなみに,
筆者の私が小学生の頃は,
石油はあと30年で枯渇する!
と教わりました。
(あれからもう30年経ったけどね!)
OPEC加盟国にとって,
石油とは,自分たちの国を左右する
唯一の商品です。
まだまだたくさん採れると言っても
他国に安売りできるはずがないのです。
石油依存してる日本なら
石油がどれだけ重要かは
言うまでもありません。
石油を売ってもらえなくなったら,
日本は維持できません。
石油は高いけど,
売ってもらえるだけでもうれしいね!
石油脱却!観光業のドバイ
石油でのし上がってきた西アジア諸国。
でも,やっぱり,
石油だけの産業というのはキツイ。
きつすぎる。
石油は有限ですから,
いつか枯渇の恐れがあります。
石油で発展してきた西アジアは,
常にその恐怖と隣り合わせです。
そんなとき,
いつまでも石油に頼っていてはダメだ!
と動き出した国がありました。
その,石油以外の可能性を見出したのが
ドバイです!
アラブ首長国連邦の最大都市です。
画像のように,
観光業を主な収益として
有名になりました。
すごい造りですよね!
お金・・・どれだけかかったんだろか・・・
いつか行ってみたいですね。
イスラム教とOPEC加盟国まとめ
OPEC関連は,
記述問題が出やすいよ!
OPEC加盟国が
西アジアに集中していること,
イスラム教を信仰している国家が
多いというのがポイントです。
画像でも,OPEC加盟国は
イスラム国家に多いのがわかるよ。
クイズ!OPEC加盟国は西アジアだけ?
ここでクイズ!
OPEC加盟国は
西アジアだけでしょうか?
他の地域もあるのかな?
正誤問題として
入試にも出やすいんですよ!
画像は,OPEC加盟国を
色付けしています。
2024年は12か国がOPEC加盟中。
西アジア以外でも
例えば,南アメリカのベネズエラ!
なんと! ベネズエラは
1960年,OPEC結成時からの
初期メンバーです!
他にも,アフリカにもちらほら
OPEC加盟国があります。
(OPEC加盟国は加盟・脱退がよくあるので
最新情報を確認してね!)
テストに出る!OPECと日本
次の画像は,
世界の原油(石油)生産量の
割合を円グラフで示したものです。
赤枠がOPEC加盟国!
アメリカやロシアも
石油を生産していますが,
OPEC加盟国の生産量を合わせれば,
OPECが世界で一番割合が高くなります。
それだけ,OPECの影響力は大きいです。
しかもOPEC加盟国では
安定して石油がたくさん採れる
ところが多いのです。
これが特に強い,強すぎる!
この円グラフ自体,
よくテストに出ますよね。
OPECに頼りきりの日本
次の画像は,
日本が世界のどこから
石油を輸入しているかを示す
円グラフです。
赤枠はOPEC加盟国です。
もうOPEC様に頭を下げるしかないよ☆
日本では,
石油を約90%,
OPECから輸入しています。
もう依存しすぎ。
これがどれだけ恐ろしいことか,
おわかりいただけるでしょうか。
あるとき,突然。
OPEC加盟国が
日本に石油を売ってくれなくなったら…?
とかね。
日本は終わります☆
一カ所に頼りきるのは危険性が
高いのです。
ところで,
なぜ日本はOPECに頼るの?
それは,
OPEC加盟国の石油埋蔵量,
つまり石油が採れる量が
世界的にもずば抜けていて,
しかも,日本含めたアジア諸国にとって
距離が近いから。
日本がOPEC加盟国に頼る理由は,
まとめると,次の2点。
①たくさんの石油を安定して
輸入できること
②日本がOPEC加盟国から近くて
輸送コストが抑えられること
それでも,
OPECに頼りきりの状況は
何とかしないといけないんだけどね!
政治的に不安定な西アジア・中央アジア
難民が多い国ランキング上位を
色付けしました。
実は,西アジアや中央アジアは,
政治的に不安定な国が多いのです。
それゆえ,難民が発生しやすいです。
そもそも難民とは。
紛争や人権侵害などの理由により,
国境を越えて他国へ逃れた人のこと。
西アジアや中央アジアって
常に紛争状態のイメージって
ありませんか?
OPEC加盟国も西アジアに
集中しています。
そんな不安定な地域から
日本は石油を頼りきっているのです。
OPEC依存による日本の課題
西アジアでは,
石油が安定してたくさん採れます。
それはとても魅力的ですから
これからも日本はOPEC加盟国と
良い関係を築いていきたいところ。
でも,西アジアや中央アジアでは
石油等の資源をめぐって
紛争の火種にもなっています。
宗教の派閥による争いも多いです。
爆破テロ事件,とでも言えば
伝わりやすいでしょうか。
もし,
OPEC加盟国やその近辺で
紛争がおきてしまったら,
安心して日本まで石油を運べません。
日本は大ピンチです!
このように,日本は世界的にも
不安定な西アジア(OPEC)から
石油輸入しています。
約90%,ほぼ全部です。
日本側もちゃんと考えていて,
1カ所集中の依存はマズイので,
アメリカやロシアからも
石油を輸入するようにはしています。
でも,ロシアは2022年からの
ウクライナ侵攻により交戦中。
ロシアからの石油輸入は止まっています・・・。
日本はますますOPEC頼りに
なってしまいました。
依存というのは,
相手の状況に依るところが大きい,
資源のない日本がどうすることも
できない,とっても弱い部分です。
ですから,
資源のない日本は,
西アジア・中央アジアに向けて
難民支援などしています。
他国のこととはいえ,
他人事じゃないのですよ・・・。
他にも,石油に頼らない
新エネルギーの開発,再生エネルギー,
環境への配慮などなど。
わたしたちの暮らしを支える
エネルギーに関する問題は,
これからも考えていく必要があります。
おわりに
今回は,西アジアを中心に,
イスラム教やOPECに
注目してまとめました。
中間テストや期末テスト,
高校入試にも通用する内容を
意識して制作しました。
ご覧になったみなさんにはぜひ,
さらなる疑問や興味をもっていただき
より深い学びへとつなげられたら
と願っております。
以上,
西アジアとOPECとイスラム教
でした!