【南アメリカ州】鉱産資源,日本との貿易

今回は,南アメリカ州特集の第5弾☆
南アメリカ州の鉱産資源と
日本との貿易をまとめています。
南アメリカ州の鉱産資源は何があるの?
日本と南アメリカ州は,
貿易でどんな関わりがあるの?
といった疑問に
資料を見ながら読み解きます。
南アメリカ州の他のシリーズは
こちらのリンクからご覧ください。
さて,
日本の反対側の南アメリカ州,
日本とどんな関わりがあるのかな。
はじまり,はじまり~。
南アメリカ州の主な鉱産資源と貿易
まずは,南アメリカ州を全体から。
テストにも出やすい,
主な鉱産資源を見ていこう。

ここでは簡単に紹介だけ。
テストにも出やすいところのみ。
ブラジルは,
鉄鉱石がたくさん採れる。
世界2位の生産量☆
\世界1位はオーストラリア☆/
チリとペルーで採れる銅。
こちらも実力テストや
高校入試レベルになると視野に入る。
チリの銅の生産量は世界一。
チリの隣のペルーでも
銅の生産量が世界3位だ。
忘れちゃいけないのが原油。
ベネズエラとエクアドルでよく採れる。
ブラジルやコロンビアでも採れる。
次に,日本の貿易相手国の割合を
見てみよう。

南アメリカ州は,現時点では
ランキング外だね。
でも,これから紹介する
南アメリカ州の鉱産資源や
貿易のグラフを見ていけば,
南アメリカ州の重要性がわかる。
今の日本にとっても,
そして今後も,
南アメリカ州は
ますます重要な貿易相手になるはず☆
ブラジルとの貿易
では,早速
日本とブラジルとの
輸出・輸入のグラフを見ていこう。

日本は,ブラジルから
主に鉄鉱石を輸入している。
鉄鉱石は鉄の原料だよ。
日本の加工製品に欠かせない素材だね。
その他,農作物もいろいろ
ブラジルから輸入している。
ブラジルといえば,
コーヒー豆☆
今ももちろん有名なんだけど,
最近のブラジルでは
大豆やとうもろこし,
鶏肉も有名になってきた!
【豆知識】1980年代のブラジルとの貿易はどうだったの?
では,ここで
突然の豆知識。
数十年前のブラジルの貿易まで
さかのぼってみよう。
\ちょうど資料があったので☆/
1988年頃の日本とブラジルの貿易を
早速見てみよう。

1988年当時も,日本は変わらず
ブラジルから鉄鉱石を
たくさん輸入していた。
ただ,そもそも
輸入額の桁が違うね。
日本とブラジルにおいて,
1988年の日本の輸入額は約4,000億円。
2023年の日本の輸入額は15,000億円。
2023年の方が4倍以上の輸入額に
なっている。
日本にとって,ブラジルはとても
重要な貿易相手になってきたと分かる。
1988年当時も,
ブラジルはコーヒーや大豆を
たくさん生産していた。
さらに,
2023年では,とうもろこしや鶏肉など
日本がブラジルから輸入している
品目がさらに増えている。
\ブラジルに頼る日本☆/
これは,ブラジルが当時から
コーヒー豆だけといった
単一の作物に特化した,
いわゆる
モノカルチャー経済の問題性からの
脱却を目指した結果でもある。
1つの農作物だけに特化すれば
知名度自体は上げられる。
ブラジルといったらコーヒー豆!
みたいにね。
でも,
それだけに頼った結果,
天候悪化で収穫量激減したり,
世界的な価格下落が起きたり。
国の経済が簡単に傾いてしまうことも。
ブラジルは,
国の経済を安定させるため,
コーヒー豆や大豆だけでなく,
その他の農作物にも
ずっと力を入れてきた。
だから,1980年代よりも現在の方が,
より多くの品目を
輸出できるようになった。
後で話題に出すけども,
ブラジルのバイオ燃料も
ブラジルの経済政策の1つだ☆
\バイオ燃料,めっちゃテスト出るよね☆/
日本からブラジルへの輸出品目
では次に,
日本がブラジルに輸出している
品目を見ていこう。

やはり,南アメリカ州でも
日本車が強い,強すぎる☆
機械系も強い。
鉄鉱石の採掘関係の
機械も含まれていると思う。
ブラジルの鉄鉱石の生産量は世界2位
ブラジルの鉱産資源は,
何と言っても鉄鉱石だ。

画像は,
カラジャス鉄鉱山の衛星画像。
かなり大きい露天掘り。
露天掘りとは,
地表から直接採掘する方法だよ。

採掘された鉄鉱石は,
専用の列車で港まで運んで
船で出荷する。
次に,世界の鉄鉱石の
生産量グラフを見てみよう。

世界一位はオーストラリア。
さすがだ☆
世界2位がブラジル。
鉄鉱石関連がテストで出題されたら,
大体オーストラリアか
ブラジルに関する問題かもね☆
他にも,次のような感じで
日本に関連付けての
出題も考えられる。

日本はどの国から
鉄鉱石を多く輸入しているか?
みたいな問題がありそう☆
日本の鉄鉱石の輸入先は,
オーストラリアが1位!
ブラジルが2位!
ところで,みなさん,
こんな混乱をしたことはないですか?
テスト中によくある,
迷いの言葉がコレ。
ブラジルでたくさん採れるのは,
鉄鉱石?それとも石炭??
そこで,今回は
石炭の生産量グラフも
紹介する。

生産量は,
中国が一位,インドが2位だ。
オーストラリアは鉄鉱石も石炭も
強いね。
でもブラジルはランキング外だ。
もちろん,ブラジルの鉱産資源に
石炭はある。
でも,ブラジルの石炭の生産量は
世界ランキング入りするほどではない。
ブラジルの主な鉱産資源は鉄鉱石。
このように覚えておこう。
あと,予備知識として。
アマゾン川の豊富な水資源から
ブラジルは,
水力発電がとっても強い。
アレ…
じゃあボーキサイトは??
もし,ここまで迷えたとしたら
すばらしい。
資料を出そう。

ボーキサイトは
ブラジルは世界4位だ。
ボーキサイトはアルミの原料だよ。
というわけで,
ブラジルの鉱産資源で
一番問われるのは
世界2位の生産量の鉄鉱石だ。
さて,
日本のボーキサイトの輸入に
関してだけど,
今の日本にはもう,
ボーキサイトをアルミに
加工する工場自体がない。
ボーキサイトを輸入しても困るの。
だから
日本はボーキサイトではなく,
加工後のアルミを直接輸入している。
さて,ここまでにおいて,
けっこうオーストラリアが
登場している。
オーストラリアが気になってきたら
ぜひこちらの記事で振り返ろう。
ボーキサイト関連も載せてるよ。
オセアニア州の鉱産資源と貿易の
特集リンクはこちら↓。
【クイズ】日本がブラジルから輸入しているのは?
ではここで,
理解チェックのクイズ。
画像スライドで答えが出るよ!
コロンビアとの貿易
次に,日本とコロンビアとの
貿易を見ていこう。

日本は,コロンビアから
主に石炭とコーヒー豆を
輸入している。
コロンビアでは石炭が採れるみたい。
世界のランキング上位ほどでは
ないけどね。
日本はコロンビアからの輸入で,
輸入額全体の約50%で
石炭を仕入れている。
石炭とコーヒー豆も合わせると
その2品目だけで
輸入額の7割に達する。
これはすごい。
石炭とコーヒー豆の組み合わせは
コロンビアくらいかもね。
まあ,コロンビアって
ブラジルに負けず,
コーヒー豆で有名だもんね。
あと,さりげなく日本は
コロンビアから原油を
少し輸入している。
\少しでも原油が欲しい日本☆/
次に,日本からコロンビアへの
輸出を見てみよう。

変わらず,
日本車が強い,強すぎる。
石炭が採れるということで,
鉱山用機械も輸出している。
ブラジルとコロンビアのコーヒー豆
ブラジルとコロンビアが
出てきたので,
コーヒー豆の話題を少しだけ。

日本は,コーヒー豆の輸入先で
南アメリカ州では
ブラジルとコロンビアを
選んでいる。

実際に,市販のコーヒーの粉を
買った時も,
ブラジルとコロンビアは
入っていたよ☆
\コーヒーは牛乳たっぷりがおいしいね☆/
チリとペルーの銅
この章では,
チリとその隣のペルーの
鉱産資源や貿易を見ていこう。
チリとの貿易
まずは,日本とチリとの
貿易に注目しよう。

チリは長~い形で
わかりやすいね。
チリでは銅が良く採れる。
生産量は世界一だ。
実際,日本はチリからたくさん
銅を輸入していて。
輸入額の約50%が銅☆
チリのみなさま,
いつも大変お世話になっております。
他にも,忘れちゃいけないのが
チリ産サーモン☆
2位の輸入額だ。
日本のサーモンの輸入先では
チリが1位だ。
\2位がノルウェー産サーモン☆/
日本人はサーモンが大好きだからね☆
これはもう仕方ない。
\サーモン食べたくなってきた☆/
チリのみなさま,
いつもおいしいサーモンを
ありがとうございます。
さて次に,
日本からチリへの輸出品目を
見てみよう。

やはり,
日本車が強い,強すぎる。
注目すべきは
輸出品目の第2位の軽油である。
なんと!
日本は世界から原油を
大量に輸入しているのに
軽油の輸出国でもあるのだ。
日本は軽油の輸出国だ!
日本には資源が乏しい。
だから,原油も輸入してるし,
鉱産資源も海外に頼りまくっている。
でも,なぜか
日本は軽油を輸出している。
\そもそも日本に軽油なんてないゾ☆/
このカラクリは,
軽油の製造過程にある。
日本は原油を輸入しているのだけど,
原油は,ぐつぐつ熱していくと
その温度の過程でいろいろな成分が
得られる。
原油は魔法の油なのだ☆

原油を熱していくと,
ガソリン,プラスチックの原料,
軽油,重油,アスファルト材,
などの成分が得られる。
そのうちの1つ,
軽油もできるのだけど,
日本だとあまり使われないみたい…。
軽油が日本では余っちゃうので,
その分を輸出している,というわけ。
だって,もったいないし。
ペルーとの貿易
次に,ペルーとの貿易を
見ていこう。

ペルーでも銅が採れる。
生産量は世界3位だ。
チリと同様,
日本はペルーからも
銅をたくさん輸入している。
輸入額の約6割が銅☆
次に,日本からペルーへの
輸出品目を見てみよう。

やはり,
日本車が強い,強すぎる。
さりげなく,
タイヤやチューブ,
鉄鋼,鉱山用機械も強い。
\あ,日本が軽油を売りつけているゾ☆/
チリとペルーの銅
改めて,
チリとペルーの
銅の生産量を見ていこう。

チリの北部に
チュキカマタ銅鉱山があって。
露天掘りで大量の銅が採れる。
大型トラックのサイズからも,
鉱山の規模の大きさがわかる。
世界最大級だ。

チリの銅の生産量は世界一!
ペルーも世界3位だ。
南アメリカ州で
世界の約35%の銅を占めている。
チリのお隣の国は
ペルーなんだけども。
その国境あたりで
銅がたくさん採れるみたい。
今回紹介した,
チュキカマタ鉱山もそのあたり。
さて,
日本はどの国から
銅を輸入しているのか。
まあ,予想は付くと思う。

日本はチリから
大量に銅を輸入している。
これは,先ほどの
日本とチリとの貿易グラフでも明らか。
もちろん,
ペルーからも銅を輸入している。
日本は,南アメリカ州との貿易で,
ブラジルの鉄鉱石だけでなく,
チリやペルーの銅も
大量に輸入している。
\南アメリカ州,超重要☆/
【クイズ】銅の生産量グラフ
さて,いつも突然のクイズ。
ここでは銅の生産量グラフを
振り返ろう。
画像スライドで答えが出るよ!
南アメリカ州の原油
南アメリカ州には,
たくさんの鉱産資源がある。
忘れちゃいけないのが原油。
石油といったらOPECだ。
\石油輸出国機構の略称だよ☆/
それをふまえ,
ベネズエラとエクアドルに
注目したい。

OPECの加盟国を振り返ろう
2025年,OPECは12ヶ国。
主に西アジアに集中しているよ。
2025年,
南アメリカ州にも
OPEC加盟国が1つだけ存在する。
それがベネズエラだ。
しかも,1960年,
OPEC設立時からの初期メンバー☆

OPECは,1960年に設立された。
石油を価格安定させる,
石油産出国の利益を守る,
そして経済発展を目指す。
といった目的がある。

1960年,設立当時の
初期メンバー国は,
イラク,イラン,クウェート,
サウジアラビア,ベネズエラの
5ヶ国だった。
現在は,上記の資料のように,
西アジアやアフリカの国々も
加盟して12ヶ国になっている。
実は,南アメリカ州の
OPEC加盟国はベネズエラだけ,
と書いたけど。
過去にエクアドルも
OPECに加盟していた。
でも,
2020年1月に2度目の脱退を
してしまった。
原因としては,
いろいろあるみたいだけど
OPEC全体で
原油産出量を減らそうとしていた頃,
エクアドルは原油増産したかったので
OPECを脱退した,という話。
原油産出量を減らすとね,
市場にあまり出回らなくなって
原油価格が上がりやすい。
当時のOPECはそれで石油価格の安定を
考えていたようだ。
原油の安売りはしたくないからね。
\買う側の日本としては安く買いたいけどね☆/
逆に,
石油を大量生産すると,
ワゴンセール行きじゃないけど
石油が安くなるの。
価格調整って難しいね!
エクアドルは,
石油をとにかく売りまくって
自国の経済をよくするために
石油増産したかったんだけど,
当時のOPEC側とは
意見が合わなかったみたい。
\他にも理由はあると思うけど☆/
原油の生産量と日本の輸入先
次に,世界の原油の生産量の
割合グラフを見てみよう。
カラフルなところが
OPEC加盟国の生産量。

アメリカが世界1位!
サウジアラビア,ロシアが続く。
OPEC加盟国が
かなりランキング入りしている。
南アメリカ州の
ベネズエラはランキング外で
その他の枠だ。
でも,原油自体の埋蔵量は
ベネズエラが世界最大という
情報もあるよ。
日本の原油の輸入先,日本とベネズエラ
次に,日本の原油の
輸入先を見てみよう。

ご覧のように,
日本は原油の輸入先で
OPEC加盟国に
頼りっぱなしだ。
ちょっと別の視点で,
次の2点に注目したい。
1点目。
日本は,かつてのOPEC加盟国の
エクアドルから
石油を輸入していること。
これはグラフからわかるね。
まあ,OPEC加盟国ばかりに
頼り過ぎるのもアレだからね。
2点目が少し複雑。
日本は現在,
現OPEC加盟国のベネズエラから
原油を輸入していないことだ。
ベネズエラって,
現在ちょっと治安が悪くて。
凶悪犯罪がけっこう多いみたい。
日本の外務省ホームページでも
ベネズエラへの旅行は危険と出ている。
2024年にはベネズエラの大統領選で
不正選挙もあったという
治安の悪さ。
しかも
ベネズエラって,
アメリカと仲が悪いようだ。
2024年の不正選挙の件など含め,
現在アメリカはベネズエラに対して
経済制裁を発動している。
そんな状況に日本も合わせている。
だから現在,日本はベネズエラから
原油を輸入していない。
というか,あまり積極的に
日本はベネズエラと貿易していない。
まぁ,その代わり,
日本はエクアドルから原油を
輸入しちゃってるという
オチなんだけどね。
エクアドルやベネズエラとの貿易
この章では,日本が
エクアドルやベネズエラと
どんな貿易をしているか
見ていこう。
エクアドルとの貿易
まずは,
日本とエクアドルとの貿易から
見ていこう。

日本は,エクアドルから
原油をたくさん輸入している。
あとはね,バナナ!
原油とバナナだけで
輸入額の8割☆
次に,日本がエクアドルに
輸出している品目を
見ていこう。

やはり,
日本車が強い,強すぎる☆
鉄鋼などの加工品も強い。
あっ!
日本がエクアドルに軽油を売ってる!
原油産出国のエクアドルに
容赦なく軽油を売りつける日本。
ベネズエラとの貿易
では次に,
日本とベネズエラとの貿易を
見ていこう。

ベネズエラでは,
チョコの原料,カカオ豆が
たくさん採れるみたい。
輸入額の約半分がカカオ豆。
ところで,
ベネズエラは
OPEC設立時からの
初期メンバー。
今も原油埋蔵量は
ベネズエラが最大とも
言われている。
でも,今のベネズエラは
治安が悪くて。
さらに,
アメリカと仲が悪い状態。
現在,日本はアメリカと同調していて
ベネズエラからは
原油を輸入していない。
それで,このような貿易グラフに
なってしまっている。
貿易額も少ないよね。
では次に,日本からベネズエラへの
輸出品目はどうかな。

やはり,
日本車が強い,強すぎる☆
輸送用機器の輸出が90%超えだ☆
ただし,やはり全体的に
貿易額自体が少なくなっている。
【クイズ】OPECと南アメリカ
ここでクイズタイム☆
OPECの加盟国クイズだよ!
画像スライドで答えが出るよ!
ボリビアやアルゼンチンとの貿易
この章からは,日本が
ボリビアやアルゼンチンと
どんな貿易をしているのか
見ていこうか。
ボリビアとの貿易
早速,日本とボリビアとの
貿易を見ていこう。

これはなかなか珍しい内訳。
なんと,ほとんど亜鉛だ。
日本は,ボリビアから
大量の亜鉛を輸入している。
\亜鉛の元素記号はZnだね☆/
この円グラフは,
ボリビアくらいかも☆
次に,日本がボリビアに
輸出している品目を見てみよう。

やはり,ボリビアでも
日本車が強い,強すぎる☆
輸出総額の7割に達する。
亜鉛や錫(すず)も出てくる
南アメリカ州では
ブラジルの鉄鉱石や
チリとペルーの銅だけでなく,
亜鉛や錫も採れる。

亜鉛の生産量では,
中国が1位!
ペルーが2位!
ボリビアも7位に入っている。
次に,日本の亜鉛の輸入先を
見てみよう。

日本の亜鉛の輸入先は
なんと,
意外にもボリビアが1位!
ペルーが2位なのだ。
錫(すず)の生産量も
ちょっと見てみよう。
\錫の元素記号はSnだよ☆/

錫の生産量では
中国が1位!さすがだ。
ペルーが5位,
ボリビアも7位に入っているね。
ペルー,チリ,そして
隣のボリビア。
このあたりはいろいろな
鉱産資源が採れるんだね☆
アルゼンチンとの貿易
ここでは,日本と
アルゼンチンとの貿易を
見ていこう。

日本はアルゼンチンから,
とうもろこしや魚介類など,
食べ物系を多く輸入している。
とうもろこしは,
食用もあれば家畜の飼料用も
含めてのデータだったかも。
次に,日本がアルゼンチンに
輸出している品目を見てみよう。

やはり,
日本車が強い,強すぎる☆
一般機械系も強い。
機械系を合わせれば
輸出額の8割に達する。
パラグアイやウルグアイとの貿易
この章では,日本が
パラグアイやウルグアイと
どんな貿易をしているか
見ていこう。
パラグアイとの貿易
ここでは,日本と
パラグアイとの貿易を
見ていこう。

意外にも,
日本はパラグアイから
採油用種子,特に
ゴマをたくさん輸入している。
これはけっこう昔から
そういう関係だったみたい。
特に,戦後あたりから
パラグアイへ移住した
日本移民の努力によって,
おいしいゴマの開発・生産が
活発になったようだ。
次に,日本がパラグアイに
輸出している品目を
見ていこう。

やはり,パラグアイでも
日本車が強い,強すぎる☆
機械系で7割に達する。
ウルグアイとの貿易
次に,日本とウルグアイとの
貿易を見ていこう。

ウルグアイからは
主に牛肉や馬肉などを
輸入している。
ウルグアイ,アルゼンチンの周辺には
ラプラタ川が流れていて。
パンパという草原が広がっている。
牛や馬には良い環境なのだ。
ブラジルのバイオ燃料と課題
この章では,
ブラジルに普及している
バイオ燃料について特集するよ。
バイオ燃料とは,
さとうきびやトウモロコシなど
主に植物を原料にして作られる
燃料のこと。
ブラジルでは,
このバイオ燃料で走る自動車が
たくさん走っている。
ブラジルの広大なさとうきび畑
ブラジルには広大な土地があって。
さとうきび畑の規模がすごい。

まず,ブラジルの国自体が大きい。
サイズ比較として,
画像の地図に日本を入れてある。
日本には北海道という
おいしい食料庫があるけど
その比ではない。

ブラジルはもともと
コーヒー豆や大豆を作っていた。
最近はさらに,
さとうきびやトウモロコシなども
たくさん作っている。
さとうきびの生産量は世界一だ。
そして,
さとうきび畑の近くに
バイオ燃料工場を作るのだ☆

広大な土地と良い環境。
大量のさとうきび畑に
大量のバイオ燃料工場。
ブラジルでは
政府が中心になって
バイオ燃料を普及させてきた。
ブラジルではバイオ燃料が安い。
次の画像は,あるブラジルの
ガソリンスタンドの料金例☆

ブラジルのガソリンスタンドでは,
バイオ燃料,ガソリン,軽油の
商品がある。
消費者が自分の車に合った
燃料を選んで給油する。
画像では,料金が
バイオ燃料 < ガソリン < 軽油
でバイオ燃料が一番安いね。
\ガソリンより安いのは魅力だ☆/
もちろん,バイオ燃料で
走ることができる自動車を
買うのが前提だけど,
一番安い燃料で給油できる点が
かなり魅力だ☆
燃料は車のご飯であり,
必要な出費なのだ。
安ければ安いほどうれしい。
そもそも,なぜ
ブラジルではバイオ燃料なのか。
たしかに,
広大な土地や環境に恵まれていた,
これは十分な理由になると思う。
日本でやろうとしても,
国土が小さい日本では厳しいからね。
ブラジルがバイオ燃料を
普及させたのは,
1973年オイルショックでの教訓が
理由に挙げられる。
\リンク付けたから調べてみてね☆/
オイルショックとは,
1973年に起きた第4次中東戦争での
OPEC側の石油戦略,
それで発生した世界混乱のこと。
OPEC側は,
戦争で必須の燃料,石油の価格を
大幅に引き上げたのだ☆
ただでさえ,
戦争には多額のお金が必要なのに,
石油等の補給まで高いと
戦争が続けられず負けてしまう。
この石油戦略で,
OPEC側は戦争で有利になろうとした。
\実際,かなり有利になった☆/
その威力はすさまじく,
中東から遠い日本までもが
この石油価格上昇を恐れて
石油がなくなっちゃうのっ!?
石油商品が消えてしまう!?
と焦り出し,混乱して,
トイレットペーパー買い占め騒動
が起きた。
\コロナのときも似たようなこと起きたな☆/
さて,話を戻そう。
当時オイルショックで,
原油の資源に乏しい国は
かなり困ってしまったのだ。
当時ブラジルも,
石油産出国への依存を問題視していた。
だから,
自国のエネルギー自給率を上げて
石油依存からの脱却を目指して
政府中心に動き出した。
それがバイオ燃料。
バイオ燃料の課題
バイオ燃料は,
植物由来の原料で作られるため
環境にやさしい,らしい。
CO2などの温室効果ガスが発生するが,
それはもともと植物が光合成した際に
吸収したものが出ただけで
実質プラスマイナスゼロだ。
という話らしい。
ただし,
バイオ燃料に課題がまったくない
とは言えない。
例えば,次の画像を見てほしい。
あなたは,何を思うだろうか。

さとうきびを載せた
大量のトラックたちが
バイオ燃料の近くに待機している。
これはその一部の画像だ。
この画像の後ろにも
大量のトラックは続く。
写ってないだけ。
燃料は作っても作っても
足りないくらいなんだから。
これが毎日ずっと続く。
何だか,いろいろと
考えさせられる画像だ。
次の画像も見てほしい。
ブラジルの熱帯雨林(セルバ)の
衛星写真だ。

バイオ燃料は環境にやさしいのだ。
だから,さとうきび畑を
どんどん作らなきゃね。
農地がないだとっ!?
それならば,
熱帯雨林を切り開いて
土地開発をしよう。
多少,かたよった表現になったけど
まあ実際こんな感じ。
原油の代わりになるバイオ燃料は
環境にやさしい。
それで国が豊かになるなら,
森林伐採は止めようがないかも。
最近のブラジルでは
工業化が進んで,
航空機の製造でも有名になった。

ブラジルはかつて,
鉄鉱石の鉱山の開発,
コーヒー豆や大豆,
が主な産業だった。
今では,
さとうきびやトウモロコシ,
鶏肉など,
輸出品目をさらに増やして
豊かになってきた。
その過程で
急速な都市化が進み,
貧富の差が生まれ,
スラム街などの問題も出てきた。
それでも,
人は豊かになるために
止まらず進み続ける。
それは日本も変わらない。
でも,今後は
自然環境の持続可能な開発が
課題になる。
【クイズ】ブラジルの開発と環境クイズ
では最後にクイズ1問☆
答えは画像スライドで出てくるよ。
終わりに
今回で,
南アメリカ州特集は終わりです。
テスト対策に,入試対策に。
ぜひ資料としてご活用ください。
この機会に,
世界地理に興味を持ってもらえれば
うれしいです。
コメント,お待ちしています☆